NEWレオマワールドに深夜フェリーで行こう!

香川に行こうよ、日帰りで。

関西に旅行するという友人にふと聞かれた。
「香川って関西からなら日帰りであそべる?」
でき…
できな…いや…
できる。
と思う。
でもするもんじゃない気がする。

香川は四国の中で最も関西寄りの場所ではある。
瀬戸内海を越える必要があって「なんとなく遠い」という認識しかないが、
学生時代に青春18きっぷで朝からうどんを食べに行って夕方戻ったようなぼんやりした記憶もある。

「大阪旅行のついでにNEWレオマワールドまで行けないかな」

テーマパークを遊べるほどの時間。
NEWレオマワールドの開園はだいたい9時とか10時とか…
やはり朝イチから行きたいもんだし…

なんかありそうな気もしてきた。
大阪を起点にして調べてみる。

バスで4時間弱の4,500円、
新幹線を利用して2時間半の8,010円、
在来線を利用して4時間ちょっとの4,830円、
フェリーを使って5時間弱の2,620円。

ジャンボフェリー
深夜便が、ある。

翌日の観光予定もあるため、帰りはフェリーではなく、深夜でもいいから当日に帰れるよう、在来線を選んだ。
ここはいっそ在来線で帰ろうという判断をしただけで、別に新幹線利用でもいいと思う。岡山〜新大阪間が早くなる。

というわけで0泊2日でNEWレオマワールドへ。
高松港には5:15とかなり早く着くので、ポケモンのヤドン公園も立ち寄ることにした。

そうだ、深夜フェリーだ。

ジャンボフェリーは1日に4便あり、この高松港に早朝に着く便は1便。
神戸港を1:00に出る。

1:00出港なので、車ならばその30分前までに行く必要が、徒歩ならば三宮駅近くのバスターミナルより00:30発のバスに乗って行く必要がある。
例えばJR大阪駅から動くとして、23時に出れば十分間に合う。
さすがに終電だとちょっと間に合わない(0:04発で0:45にJR三宮着になる)のだけど…。

三宮で友人と待ち合わせると、とりあえず銭湯に向かった。
二宮温泉というところ。本当に街中の銭湯、という感じ。
いいお湯。牛乳も飲んだ。
ただ、0:30は相当微妙な時間なので、神戸レディススパとかでのんびりするのも手だったかもしれない。
(フェリー行きのバスターミナルには一応待合室があるのだが、0:30の便のころにはとうに閉まっている。)

あと朝ごはん用になにか買うか〜と近くに他のコンビニも見えていたが、歩ける範囲にデイリーヤマザキがあることがわかり、吸い込まれたりした。デイリーヤマザキでパン買うのって楽しいから。

深夜フェリーの過ごし方

まあ、充電を確保して荷物を枕に速攻寝た。

船は乗船券だけでフリースペースでくつろぐことができるけど、
追加でお金を支払うことで個室(ベッドがある)や女性専用ブースが利用可能。
今回は体を完全に横たえたかったので、女性専用の「のびのび席」を確保していた。

部屋の中がめちゃくちゃ冷やされててすんごい寒かった。
部屋出るときになってリモコン見つけた。設定変えてやればよかった。

ちなみに、船の中にも体を洗う設備はある。
ただ、ジャンボフェリーは現在、「あおい」と「りつりん2」があって、設備差がある。
新船の「あおい」ならお風呂があるんだけど、「りつりん2」だと男性向けのお風呂のみで、女性はシャワーブース。
席や部屋についても、新船の「あおい」のほうが「りつりん2」より選択肢が広がっていて楽しそう。

香川だ!!うどんだ!!ヤドンと遊ぼう!!

うどん県PR団ヤドンパイセンは香川でいろんな活動をされているわけだが、
めあてのヤドン公園は午前7時から午後8時まで。
せっかく高松港についたので、とりあえず高松中央郵便局前にあるヤドンポストを押さえておくことにした。
(まるで私が発案したかのように語るがすべて友人の采配です)
ポストはね、郵便局あいてなくたって見えますからね。
香川県の高松中央郵便局のヤドンポスト横。 香川県の高松中央郵便局のヤドンポスト正面。 香川県の高松中央郵便局のヤドンポスト横。
サイドのヤドキング、かわいい。

ついでに高松中央商店街のアーケードドームがきれいでうっとりしたりした。
高松商店街のアーケード。 高松中央商店街のアーケードドーム。 高松中央商店街のアーケード。
今URL貼り付けてて知ったけど、このアーケード日本最長なんだ…総延長約2.7キロもあったんだ…
ドームも相当高かったもんな。完成、2007年なんだ…。

釜バターうどん、うまい。

空腹にもなってきたので、近場で朝から開いていたうどん屋さん、手打十段うどんバカ一代さんへ向かう。
釜バターうどん、め……ちゃくちゃおいしかったからぜひ食べてみてほしい。
手打十段うどんバカ一代さんのうどん
普通のもおいしかった。はい。どっちも食べました。天ぷら類も食べた。おいしかった。
営業時間は基本的に6:00〜18:00。開店して30分?とかにはついてたかな?と思いますが、
既に列ができてました。人気。納得。

ことでんに乗って:キャラクターと企画がかわいくて楽しそう

ことでんに乗って綾川駅へ。
ことでん
(写真じたいはうどん屋さんに向かったときのだと思う)
ちなみにことでんにはイルカのキャラクター「ことちゃん」「ことみちゃん」がいてめちゃくちゃかわいい。
あと、たぶんスタンプラリー企画…?であるところの、電磁車両コトディーンとかやってる。めちゃくちゃ楽しそう。行きたいな…。
ことちゃんグッズもコトディーングッズもオンラインのことでんショップで購入できます。
私は駅でことでん銘板キーホルダーを買った。素敵だ。

ヤドン公園だ!!!!

まだまだ朝早かったのに、それでも3〜4組いらっしゃった。ヤドンは人気。
朝早かったので公園向かいのお土産を取り扱っているお店は空いていなかった。

ヤドン公園、なんの前知識もなく行ったんですけど、想像以上にヤドンだった。
香川県のやどん公園入口。 香川県のやどん公園。
香川県のやどん公園。
なんかもっとピカチュウとかそういう…こう…安定人気キャラクターとかがなんだかんだもっといるのかなって勝手に…
ピカチュウはベンチのデザインとしていいかんじにいた。
香川県にあるうどん公園のベンチ。ピカチュウがサイドにいる。

あとシェルターいた!!シェルターだ!
香川県のやどん公園にあるアスレチック。

たぶん「あのヤドンだ」とかネタ元のあるものなんだろうけど、私は詳しくないので…
詳しくないけどヤドンがのびのびどーんって公園にいて、ヤドンと遊べて楽しい。

香川県のやどん公園にて、テディベアと記念撮影。
記念撮影。

さ、NEWレオマワールドに向かうとするか…

最寄り駅からタクシーを呼んで移動した。路線バスのほか、無料シャトルバスもあるんだけどね。
タクシーを呼ぶのは、ことでん岡田駅を降りたら目立つところに張り紙があって、電話したらすぐ対応してくれた。
ことでんの岡田駅。

NEWレオマワールドについては別記事で。

 

ディズニーシーの思い出

ディズニーシーに入るたび思い出す景色は夜だ。

仕事場が舞浜に立ち寄りやすい場所だったとき、年パスを持っていたこともあって度々訪れていた。
仕事は時間のかかることばっかりで、立ち寄る日もたどり着く時間はだいたい閉園1時間前くらい。

へとへとの気持ちを引きずって、ほとんど意地になって舞浜駅にたどりつくと、焦る気持ちに早足でイクスピアリの横を通り、入園ゲートでキャストの方に迎え入れてもらって、そこでもうちょっとグッときている。
エントランスへ流れて行く人波に逆らいながらハーバーへ出る。

ジーニーの楽しそうな声が響く。ファンタズミックだ!
ああどうしようかな、見ていこうかな、でもこのあいだにハーバー周辺から抜け出そうかな、今日はどこにいたいかな、お腹も減ったな。
見惚れている人たちによって作られた人垣を眺めながら、帰ろうとしていたけれど足を止める人たちの横顔が視界に入りながら。
その、疲れていて、満足そうな顔。
心臓の根っこが引き絞られて目の奥に熱いものが込み上げる。

自分を憐れむ気持ちもたぶんありつつ、だからこそ良かったとほっとする気持ちがあった。
私が必死にしがみついているあいだにも、今日も幸せな一日がここに流れていた。
良かった。大丈夫だ。

結局だいたいこういうときは何をしようか決めきれず、せかせかと目的もなく一周して、明日の起床のことを考えて慌てて帰るようなことが多かった。
だから何かしたとかそういう記憶はあまりない。

ただ入園してすぐの、あの良かった、大丈夫だ、という気持ちをファンタズミックと一緒にすごく覚えている。
シーに入園するたび、それが朝いちばんであっても、陽の高いお昼であっても、あの夜の匂いを思い出す。

2023振り返り

2023目標の話:懲りないあたりを見つつ、しますよ。

去年の大きな目標は「決まった時間に繰り返し同じことをする」

だったそう。(ええ、そうです、忘れている)

・映画を毎月一回見る日を決める
 → 決められなかった。見なかった。

・ジャーナルRPGをする(時期を決める)
 → しなかった(時期も決めなかった)

・このブログ(を始めいくつか個人的に書いたものを発表できる場)の更新日を決める
 → このブログ以外決めなかった。 
   このブログについては7月ごろまで頑張ってた(けどその後してない)

できてないな!トライは一個!まあまあまあ。
具体性が足りなかったというのが反省どころ。

それを踏まえて2024は、大きな目標はとにかく「節制」ですが

・火曜日は配信サービスを使用して何らかのコンテンツを摂取する
 もしくは月に2回は映画を見るようにする

・舞台やイベント、展示会メモ用のスケジュール帳を作成する
 したいことを即座にメモする癖をつける

・このブログは引き続き毎月20日更新を目指す
 (自分用メモ:企画を5日、虹を25日とする)

かな〜。
あんまり具体的に今年のことを思い描けてないので、基本引き続き。

 

2023にしたこと

遊ぶ!!!!と決めていたので、大変遊んだ。

行ったところ

見たもの

 ー

  • Cocco 25周年 ベストツアー 2023 〜其の2〜
  • 泊まれる演劇 ホテル・インディゴ …うまく回れず、悔しい思いをした
  • 脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」フラッシュバック …ボーイズラブの舞台は初めて?かも。状況から何から全部セリフで説明するから量がえげつなくて主演は大変そうだった
  • 太平洋序曲 …初めてソンドハイム作品を舞台で見ると勇足で行ったが、合わなかった
  • LILIUM …セリフで説明したことをシーンをあけて曲で言い直していると感じられ、合わなかった。オチは楽しんだ
  • ART …見たときは何らかの感想を持っていた記憶があるが、もう忘れてしまった。楽しく見た
  • セトウツミ …映画版で作品に出会っていて印象深いが、中盤過ぎのここぞというエピソードで抱腹絶倒した。良かった
  • が〜まるちょば シネマティック・コメディー JAPAN TOUR 2023 …相変わらずの身体表現。特に長編においての少しずつ歳をとっていく様、スロー演出での肉体の動き、凄まじかった。
  • NODA MAP 兎、波を走る …初めて生で野田地図を見た。すっごい学生演劇に衝撃を与えた人なんだなと思った。新歌舞伎座は好きな劇場ではないという思いを新たにした
  • ウエストサイドストーリー …最初の静かな街に人が交錯するのとても気分が上がった。当然だが歌もダンスもすごい
  • ジュラシック・パーク in コンサート …初めてのシネオケ。圧巻だった。どのタイミングで曲を入れているのかという演出もしみじみ感じられ、とても良かった
  • スター・ウォーズ 新たなる希望 シネマ・コンサート …上記があまりに良かったので行った。こちらも良かった。EP4久々すぎてこんな話だったな…スターツアーズってすごいうまく要素拾ってできあがってるんだな…としみじみした
  • アレグリア 新たなる光 …二度見に行って、近くからも遠くからも楽しめ、かつ、お休みしていた演目に被りがなかったためまるごと楽しめた感が強い。特に思い入れが強い公演であることもあり、旧版のDVDも今回のCDも買った
  • 進戯団 夢命クラシックス うみねこのなく頃に ~Stage of the golden Witch~Ep.2 …Ep.1がとても良かったので。1より原作量が増えているのにまとめあげててスゲ〜…となった。Ep.3もやるとのこと、応援しています
  • 浅草ロック座 まつろわぬもの …初ストリップ劇場だった。身体をどう魅せるか、引き込まれた。写真の買い方わからなくて右往左往してたけど優しく教えてもらった
  • ケムリ研究室 眠くなっちゃった …vol.1や2の告知動画も見ていたのだけど、これでもかとプロジェクションマッピングを使用しながらの演劇、すごかったな…押し出されているのに邪魔じゃない。見ている間じゅうどういう筋か掴めないのに、展開にはついていけるというのも面白かった。良かった
  • AMBIENT KYOTO テリー・ライリー 立体音響ライブ in 東本願寺 …アンビエント音楽はせいぜい「デザインあ」等で聞いた…か?というぐらいだったのだが、めちゃめちゃ面白かった。音楽のここではないどこかへ連れて行く力はすごい(AMBIENT KYOTOの展示もとても面白かった)

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  • METライブビューイング めぐりあう時間たち …寝ちゃわないだろうかと自分に不安があったが全くそんなことはなし。オペラの現代劇、すさまじかった。映画も好きなのだが、異なる時間・場所を一気に見せるという舞台ならではの演出ががっぷりハマってわかりやすくなっていたと思う。素晴らしかった
  • NTLiveTheater ライフ・オブ・パイ …パペットがマジで生きてる動物に見えるし布だと判っているのに内臓に見えるし登場する人たちの身体能力が高いし。舞台美術がすごかったな。お話も語る/演じるという面で演劇と親和性ありそうだけど、原作読んでみたいなとなった。たぶん私が受け取ったよりもっと複雑な話をしていそう
  • NTLiveTheater 善き人 …三人芝居。全員すさまじいがシャロン・スモールの凄みったらない。コロナ禍だったためだそうだが、シンプルにシンプルに作られた舞台美術もとても良かった

 ー

 ー

  • ダンジョン&ドラゴンズ アウトローたちの誇り …TRPGで遊ぶ友人たちが声を揃えて「なんて楽しいセッションだったんだろう」というのがとても気になっていたがよくよくよくわかった。すげえ。わかる。すげえ楽しいセッションを目の前で見せてもらった心地。楽しい
  • ヴァチカンのエクソシスト …悪魔が憑いていたのだという話、まあそうだ、そういうことだなと思う一方、どうしても心のどこかでおい!と思ってしまった
  • ホーンテッド・マンション …本当にアトラクションの小ネタが次々出てくる。よくまとめあげていて面白かった
  • ユーリ・ノルシュテイン作品集

 

2023年したかったこと

とにもかくにもブログ記事にしよ〜って思ったことが全然できてないので(演劇の感想とか旅行の話とか)、やりたいですね…

書いておきたかったこと

  • 旅行の時の持ち物
  • ホテルアネモネ
  • 百物語
  • 夜行フェリーで指宿へ行く
  • ホテルインディゴ

やってみたいこと

  • AI世界旅行(架空の風景を楽しむ)
  • 世界の朝食を作る

欲しいもの

  • 塊魂
  • 世界樹の迷宮
  • バテンカイトス
  • GS4th
  • USB接続スピーカー
  • ミニ三脚
  • 鉄瓶

食べてみたいもの

気になるもの

見たいもの

  • エゴイスト
  • バイオレント・ナイト
  • ヒトラーのための虐殺会議
  • NTLive かもめ
  • 雑魚どもよ、大志を抱け!
  • コンペティション
  • アイリッシュ・グッドバイ
  • 西部戦線異常なし
  • フェイブルマンズ
  • ザ・ホエール
  • 長ぐつをはいたネコと9つの命
  • わたしの幸せな結婚
  • シン・仮面ライダー
  • 少女は卒業しない
  • はい、泳げません
  • アンティ・ドブのハウスオブジョーク
  • 戦場にかける橋2/クワイ河からの生還
  • アステロイド・シティ
  • サンドランド
  • ブルックリン99
  • ストーカー
  • スリザー
  • ほろびて あでな//いある

読みたいもの

  • スパイスの歴史
  • 侍女の物語
  • あなたに似た人
  • ゾロアスター教
  • アンダルシーア風土記

憧れの30代

その昔、魔法が使えるなら自由に空を飛びたい、でもこの想像は安直すぎるかしら(他のものを考えついたほうが素敵なんじゃない?)、と思っていた私も、いややっぱり空を飛べるのがいいと思い直した時代を過ぎ、魔法が使えるならムダ毛を自由自在になくせるようになると地味に便利なのでは(じゃなきゃ食べ物の鮮度を保つとか?)、と想像するようになったのですが。

いわゆるティーンエイジャーのあたりから20を少し過ぎたくらいまでのころ、30代に物凄い憧れがありました。

30代で私が出会った人たちはみんなやたらめったら素敵な人たちだったのです。
ご当人が素敵な人だったからということはもちろん、そこには30代の魔法があるように見えていました。

落ち着きがあって、でもはしゃいでいて、自分の癖を知っていて、がっついたりせずに、おいしいものを見つけてきて、日々のことに折り合いをつけながら、でもここだというところで素敵な体験をしにいっている人たち。
自分のことをよく知ってらっしゃるんだなあ、と何度となく思ったのです。
私はその方々のことをほんの少ししか知りません(知りようもありません)。ただその人たちのお話や態度から、ああ、ご自身のことをよく承知しているからできることがたくさんあるのだ、と感じていました。
それは何よりの憧れでした。

ぶんぶんと自分に振り回されてばかりで落ち着きもなく、流され、段取りなんかひとつも努力さえできてなくてはちゃめちゃでヒステリックな、そう自認しておいてなんの手立ても講じられていない…という認識の当時の私だけれども。

長く自分と付き合うということだけは、ぼんやりしていても私だってしていることだから、だからといってとうていああなれるだなんて思えないけれど、でももしかして、自分が思うより、30代の私は今の私から見れば、そんなふうになれたの! ということが、ありそう。
そう思えました。

さて、その憧れの30代を…まあまあ、まあ30は過ぎております私ですけれども。
自己評価はともかく(当時の私の自認については、おうわかってんじゃん、そこに落ち込まずにまず鏡見て何をしていくか組み立てていこうや、と今の自分にも言いたいけど! まあでもできるようになったこともあるよ、たぶん!)。

「さっきの人、素敵でしたね。あんなふうになりたいな」

って、言われたらしい。
らしいんですよ。

年単位で長くお世話になっている鍼の先生がいるんですけど。
行くときは寝巻き一歩手前のジャージみたいな姿で行っているし、終わったら髪までよれよれでも気にせず帰っているんですな。
あるとき、私のあとに、大学生かなという方がいらっしゃっていたんです。その方も長く通われている方らしくて。
何がよかったのか、わからない。わからないけど、よかったらしい。
先生は「でしょ」って言ったらしい。

それを聞いた私、「えー! ありがたいですね」しか言えなかった。
ずーっと帰り道にやにやしていました。よれよれの髪も相変わらずさほど整えきれてないまんま。
今こうやってブログに書くくらい、ずーっとにやにやしたまんま。

何がよかったのか、わからない。わからないけど、こんな嬉しいこともある。

なんかアレ食べたい

食欲って常に唐突だけど、「なんかアレ食べたい」はより唐突に感じる。
空腹より出現頻度が低いことと取り返しがつかなくなってから感じるせいだと思う。

しかもこの「なんかアレ食べたい」、食べ物買ってから感じる気がする。
もしくはそのときの無念さが印象深すぎる。

今日は久々にあったんだけど、「アレ」はクリームパンだった。

クリームパン、さほど好きでも嫌いでもない。
カスタードクリームじたいがそもそも私の中で「まあ、おいしいよね」くらいの立ち位置で、
普段、「お、食べたいかもな〜食べとくか…」みたいな気持ちがわかない。
なのでここのこのクリームパンがおいしくて…とかいうのもない。
食べるクリームパンといえばせいぜい120円くらいのどこのとも決まってないコンビニで買えるやつ。

だというのにクリームパンが無性に食べたくなることが年に三回ぐらいあるんだな!

あのざらざらした卵っぽさをちょっと感じるクリーム。へにゃっとしたパン。
…というのが、いったいどこのどのクリームパンかも覚えちゃいないのに。

こういうときに食べるクリームパンは、
常時好きな食べ物を食べるときのような「これこれこれこれ〜!」という脳天にびしびし届くようなおいしさ…とは違う。
口にした瞬間ちょっと気分がはねるような喜びと、なんだかほっとするのだ。

今日のその、「あ! クリームパン食べたい」というのはおにぎりを買った直後にきた。
当然のように満腹だった。今食べようとしたところで食べられはしない。
これまでの経験から言って、あのとき食べたかったんだよな…と手にとったときにはもう自分にとってぱっとしない味なので、
結局クリームパンそのものを好きにはならないんだよなあ。

あー、食べたいときに食べるクリームパンのあの体験、いいタイミングで来ないもんかなー。

ムーミンバレーパーク

ムーミンパレーパークに行きたい。

テーマパークに興味ある人と過ごすといつも囁き合うかのようにそんな話題が出ていた。
SNSで呟くと「良いとこだよ」「これくらいの時間でも遊べるよ」など数多楽しんでいる人からの情報が寄せられる。
い、いきたい! ムーミンパレーバークに行きたい!
誘い合わせても行きたいけどなんか突発的に行けそうだ⋯行くしかない!!

行ってみたら思ったよりめちゃくちゃ近かった。
まあ行ってみたい場所というものは行ってみるまでが一番長いもの、 一度行ってさえみれば腰が重くなることなく行きやすくなるもの。  

途中からかなりメモ書きですが…! もうこのまま出しちゃいます!
(ずーっと下書きにあった)

アクセス

東京駅から移動すると考えて、まず池袋に出ます。
西武線で飯能まで出て、そこからはパス。
(線東飯能からもバスはあるんですが本数の多さから西武線のほうが楽ちんかなと)

この飯能まで出る、これが一番の大きな壁だと思うんですよ。
土休日でなんとなーく時剣表を眺めると、おおむね、
・有料特急(特急料金500円)で38分(一時間1〜2本)
・急行で51分(一時間2〜3本)
・準急で58分(一時間2木)
くらいあるのでいつ池袋についても一時間もあれば飯能につけるんじゃないでしょうか。

私も時刻表全く見ずに出てきたんですが、ちょうど有料特急が出るところだったので滑り込みました。
全席指定のため、すいていたからできたことではあるんですが。

この有料特急がね⋯良かった。
黄色を主体としたカラーリング、そもそも色が好みというのもありますが、特筆すべきは窓の大きさでしょう。
で⋯っかい! 景色がすっごい!
頭のてっぺんから座っている足先まである体感なので、目に景色が飛び込んでくるし楽しい。
テーブルも二種ついていてこまごまとできるし。
トイレもあるし。
ただし新幹線のように自動販売機は内部にないため、飲食は準備しておく必要があります。

バス停からパークまで

まず駐車場にある自動販売機が駅前にあるようなものと変わりない値段設定でびっくりした。 良心的すぎでは?

駐車場からはそこそこ急な下り坂がまずどーん! とあります。

元から湖沿いに作られている施設に、追加ドッキングしたような形でムーミンバレーパークはあります。
そのため、パーク自体は奥まったところにありますが、そこまでの道のりも散歩コースとして気持ちが良く歩けるし、レストランもカフェも土産物屋も体験施設もあるぞ。
雨のときは…雨を楽しもう。

メッツァ

湖畔とそれを囲むような字型の道々が敷地となります。
ムーミンパレーパークはこのメッツァの一部有料エリア扱い。

ムーミンバレーパーク

施設

入ってすぐにレストランと土産物屋、総合案内所があり、
トリビアクエスト(クイズラリー)はこの場所でのみ受付。
外の施設(本館、屋外ステージ、アトラクション、土産物屋)はまっすぐ歩いた突き当りのあたりにあり、すべて近い場所にある。
子どもを主体としたアスレチックのエリアが別途ある。ここのみ湖から少し離れる(湖に平行するが、坂道を上がる)。
また、離れた場所に別料金のジップロープのアトラクションがある(訪れたときは新型コロナのため運休)。

レットゥララウンジ・はじまりの店

入園してすぐのレストランと土産物屋には立ち寄ってないのでわからない。

一度奥へ行ってしまうとここまで戻ってくることは少しおっくうになるので、 トリビアクエスト(クイズラリー)をやるなら最初から決めて購入しておいたほうがよさそう。

KOKEMUS

このパークの施設において本館だなって感じ。
展示場のほか、大きな土産物屋、レストラン、図書室がある。

展示場には常設のほか、企画展示もある。
常設展示は作者の背景や文化の紹介のほかに、体感展示をうたう「没入型」を意識した展示が多い。
空間が凝っており、ウォークスルー型のアトラクションと感じられた(絵本の中に飛び込んだような心地になる)。
また、いわゆる映え写真を撮ることを意識した展示物も随所にある。

企画展示は、私が見たときは一つの軸を作り、その軸に関係する物語の該当箇所を抽出して展示する形だった。
列挙されているものをさっと眺めるだけでも面白かった。

展示はかなりナメてかかっていたのでずっとすごい!すごい!と言っていた。

ムーミン谷の食堂(KOKEMUS内レストラン)

私が行った時のラインナップはごはん系パンケーキ、お菓子系パンケーキ、野菜中心… というような取り揃えで「北欧」というワードから人々が期待するようなメニューをうまく押さえているのではと思った。

ムーミンのおうちのケースに入った子ども用メニューがほぼ大人のメニューと変わりない値段で、
内容はスープ、おかず一品、サラダ、パン。
ケース付きでこれとなると、安く感じた。
子ども向けメニューに年齢制限はなく、大人でも頼むことができる。
小食な方や、ケースが欲しいであろう方が頼んでいる姿を見た。
ただしすでに容器に詰めたものをケースに入れて並べてあり、それを各自取っていく形なので、大人のメニューに比べると中身はかなり冷めていた。

現在(2023.03)はHP見る限りメニューは変更されており、子ども向けもお土産になるプレート付きメニューとなっているみたい。

ライブラリーカフェ(KOKEMUS内2階)

時間がいっぱいいっぱいで行けなかった。

ムーミン谷の売店(KOKEMUS内1階)

本館内にある、たぶんメインの土産物屋さん。
なんかやたらセールになっていてハラハラドキドキした。
そういえばムーミンカフェとショップは日本撤退だそうですね。悲しい。

KOKEMUS内体験施設

ムーミン谷の売店(土産物屋)の奥で有料の手作りワークショップをしている。
期間によって開催内容は違う。

ぬいぐるみの綿入れプログラムがあったので参加してみた。
どのあたりから詰めて、どのあたりをみっちりと、どのあたりをふんわり入れると形よくなるか教わりながら詰めていく。
配布物の綿を何割ぐらい入れたらどの程度の柔らかさ・硬さになるか、 見本を触ったうえで自分で渡された綿のなかで自由に入れる量を決められる。
参加者は小学生くらいから大人まで様々だった。

けっこう時間はかつかつだった。

テイクアウトフード

スタンド式の軽食売り場。 利用していない。

リトルミイの店・郵便

土産物屋。
いずれも狭いつくりのため、大人数が押しかけられる感じではない。

スタンプとはがきに特化した土産物屋「郵便」は雰囲気も良く見ていて楽しかった。

エンマの劇場

屋外ステージ。

列形成後、少人数をエリアに入れて、場所を決め次第次の人がまたエリアに入れてもらえる…というような形式だった。
もしかしたらひとグループずつだったかも。

新型コロナのため短いステージだった…のだと思う。
最初にMCの方が案内と土産物屋の商品紹介を行い、ムーミンが合流し、姿を現さないスナフキンをみんなで呼び、ステージが開始するとよりたくさんのキャラクターが出てくる。
ステージではキャラクターの紹介と音楽に合わせたダンスをする。客の参加あり。
登場キャラクターは回によって変化あり。
ムーミンと何人かは固定なのだと思う(ムーミンだけだろうか)。

「だけ」といえば「だけ」だが、ステージにひろがったキャラクターがめいっぱいキャラクターを表現しており、音楽もダンスも楽しく、時間的にできなかったのだが、同じプログラムでもぜひもう一度見たいと思った。  

アトラクション

ムーミン屋敷

ムーミンの家を探検できる。

地下のみ待ち列として使用し、それ以降のエリアは一定の人数がきたらグループで案内して、階ごとに一定の時間を設けている。
どこを見るかは自由。

コロナ禍だからなのかもしれないけど、階段があまりに狭いために元からそういう運用なのかも。
「最も待ち時間が生まれやすいから、今のうちにどうぞ」と案内されたのだが、そうなるだろうなと納得。 

作りこまれたおうちは見ていて楽しい。

リトルミイのプレイスポット

ミイがどうやってムーミン家にやってきたのかを紹介する。
基本的に映像を見る。

最初に客の中からランダムに三名ほど写真が抽出され(スターツアーズみたいな感じ)、物語の箇所箇所に登場し、ちょっとしたちぐはぐさなどに笑いを誘ったり、ほっこりしたりするようにできている。
選ばれるのはたぶん大人が多いんじゃないかなと思った。

海のオーケストラ号

こちらも基本的に映像を見る。
ムーミンパパの若かりし頃の冒険譚をムーミンたちが聞くという始まり方をする。

映像はメインスクリーンのほかに床にも照射される。
また、座席の上部壁にも窓っぽくなった映像がある。
四角形の小さな体育館みたいな場所で、メインスクリーンに対し垂直に階段状の座席が並ぶ。
両側平行。 上部に冒険に使用した飛行機がつるされており、物語に合わせて床に近づいたりする。

けっこう没入感が高く、面白かった。

ヘムレンさんの遊園地

アスレチック施設。
身長と体重に制限のあるものあり。

ほぼ見ただけ。

トイレが設置されているが、3つ程度のような記憶。
さほど大きくないので、人でいっぱいだとちょっと焦りそうだなと感じた。

飛行おにのジップラインアドベンチャー

新型コロナのため休止。

道なりにムーミンの物語に出てきたワンシーンを様々な形で再現しており、楽しい気持ちにさせてくれる。

ベンチがぽつぽつと置いてあり、日和が良ければ座ってのんびりしたくなった。

全体

全体的に満足度が高い。

さらっとしか書けなかったが、道なりにあるちょっとした作品に沿った展示物が楽しい。
ベンチもあり、のんびりしたくなる場所だった。
ただ、そのような施設なのでフルで楽しいのは気候の良い短い間なのだろうなと感じた。

手帳の話・3

こんなにアツく超整理手帳について語っていたのに、今年は途中から浮気をしてしまっていた。

そうなるかな〜〜〜〜〜〜という予感はひしひししていた…
なぜならこの道はすでに通った道。
 超整理手帳にハマる
  →その長さ大きさに持ち運びにくさを感じる
    →コンパクトさを求めてブロックタイプにする
      →合わなくてスケジュール管理を放棄する
というこのルート、歩むのはおそらく三回目。
もしかしたら四回目の可能性もある。四回目かも。

 

今回の浮気先はQUO VADIS
学生時代からなんとなく心惹かれて使ってみたいと何度となく思っていたものの、
レイアウト的に自分が使いそうにもないと自重していた憧れの手帳。
夏頃の手帳のセールで試してみるか…と誘惑に流されて手に入れた。
しかも二種類。
ブロックタイプの薄いマンスリー手帳(Visoplan)と
バーチカルタイプの正方形に近いウィークリー手帳(Executive)。

半年以上使ってみて、とりあえず来年も使ってみようとなっている。

 

ブロックタイプが苦手ということは常々よくこぼしていることなのだけど、
QUO VADISのは割といける…いけてるぞ!

何が違うかというと、「週の途中でページをまたがない」こと。

左右開きのものだと、一週間の途中でページをまたぐため、
枠が区切られてノドに余白を残すようにされていることが多い。
QUO VADISは上下開きなので、ページをまたぐことがなく、
よって一日と一日の枠の間に余白を持つこともない。
これがなんか…よかった!
なぜとかはない。なんか頭に入りやすかった。
あの余白がすごく苦手の一要因なのだとわかった。

 

正方形に近いバーチカルタイプのウィークリー手帳は、
ただ昔から持ってみたかった手帳だったからというものなのだけど、存外よく使えている。

バーチカルのほうはバーチカルとして使えた試しがないので、もうただのノートの罫線として扱っている。
一日の中で忘れてはいけない予定をまず書き出し、後ろに思いついたその日のTodoなんかをメモをリストにしている。

一週間ごとのノート部分には一日ずつ一行二行の日記を書くようにしている。
内容は「どこへいった」とかいうよりも(それはバーチカルの部分に書くようにしているので)
自分の気分がどうだったか、何が気がかりだったかなどをメモっている。

今見返すとそれなりに飾り立てて書いてる面もあるものの、気分の乱気流を振り返って眺められる。

 

というわけで来年も浮気のままいってしまいそう。
超整理手帳まだいてくれとねがったばかりだというのになあ…

THE FIRST SLAM DUNKほか7作

短く感想をメモっておきます。

THE FIRST SLAM DUNK

宮城リョータは兄を追うようにバスケにのめりこみ、沖縄から神奈川に移ったあともなお打ち込み、とうとう高校バスケ界で有名な山王高校にインターハイで挑むことになった。

はー面白かった、母親の息苦しさと家の空気の仕上がりすごかったな…試合めちゃくちゃおもしろかったな……花道はジャンプ漫画の主人公だったな……。
再構成の結果、漫画で存分に描かれた三井のエピソードが大きく省かれ、しかし宮城に影響があるので結構な分量があり、宮城にとってどういう意味が…はよく伝わる代わりに三井自身はよくわからない男に仕上がっているところには爆笑しました。ランニングする監督を見つめるシーンは特に、その後の展開の説明のために入れたシーンなんだと思うんだけど、宮城の視点から急にはがれるから変なシーンだったよ。

アイカツ! 10th STORY 未来へのSTARWAY

星宮いちご世代の卒業と卒業後の歩み。

ゴールテープだった。ボーナスって感じ。映画でここは描こうって選ばれるメンツはここになるんだな〜と思いながら見ていた。

SHE SAID/その名を暴け

トランプによる性加害についての記事を書いたミーガンは、ワインスタインについての性加害について記事にしようとしているジョディと組むことになる。

もっと記者二人にべったり寄った話かと思ってたんだけど、探偵モノみたいな映画だった。

金の国 水の国

昔から仲が悪い隣り合う2国は互いに困窮していた。昔のしきたりの和平のあかしに互いに人を贈るという話に巻き込まれた金の国王女サーラと水の国図書館長の息子で技術者ナランバヤルの二人は交流していくうちに国交を開くべく動くこととなる。

必要なエピソードをまとめて繋いだら味気がなくなったみたいな映画だった。

イニシェリン島の精霊

本国から内戦が続く音が聞こえる離島では変わりない日常があった。ある日いつもどおりに友人をパブに誘ったところ、拒絶され、絶縁を言い渡される。

変な映画だった。会話を成立させるすべての二人間のすべてのやりとりにおいて各人の志向が噛み合わない。感情だけがぶちまけられ、重ね合わされることもある。どうすんだこれって思ってたらちゃんと着地して、あれえ…へええ…となった。

グッドバイ、バッドマガジンズ

詩織は志望していた雑誌編集部に就職するが、所属は男性向け成人雑誌だった。売上が厳しくなっていくなか、編集部はそれでも発刊を続けていくが。

こっちはもっとドキュメンタリというか、SHE SAIDみたいな感じかと思ってたんだよな。こっちのほうが主人公にカメラがべったりついていたし主人公に基づいてお話が作られていた。もう序盤も序盤で主人公と先輩の間の空気感をねっとり撮ってたんだからラストアレは来なきゃ嘘だろ! ぱさついた現実に対して、それでも抱いた「なんでだ?」があって…という作り、なるほどなあ…となった。

アラビアン・ナイト 三千年の願い

物語(ナラトジー)の専門家アリシアは、講演で訪れたイスタンブールで手に入れた瓶から現れた魔人と出会う。「3つの願いを」という魔人に対し、アリシアは「願いはないし、願っても最後は教訓で終わる」と諭すが。

変な映画だった。wishとdesireとlongingの話をたぶんしていた。もっと互いに「こういう話があるじゃん」ってしあうのかと思ったら、ひたすら魔人が語っていた。互いに…というのなら、入れ子になっていると見ればそうも言えるかなっていう。「うみねこのなく頃に」のあじわいもあるかな〜と思ったらそこはがっつり味わえました。彼女に寄り添ったものがなんだったのか、物語っていけるようになったのよ。

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

エヴリンはアメリカでコインランドリーを経営する中国移民。ゲイの娘、頼りにならない夫、都合よく頼ってくる父親、生活をまわすのに精一杯のエヴリンだが、国税局での指導を受けている際にマルチバースの戦いに巻き込まれる。

ハマらなかった。退屈だった。その話するのにそれやらなきゃだめ?いやサービスだよな…こういう話するのにこういう味付けで見てみるのどう?!だよな…私が野暮だな…。

書いたものに向き合ってみる

なんやかやと文章をネットに流してきたものの、うまいぐあいに忘れてこれているものだからさほど昔書いたものに苦しめられていないでいる。
けど、学生時代の何かの課題で書いた文章は三年に一度ぐらい思い出してなんであんな文章を提出したんだ、ゔんんんー!って頭を抱えてしまう作が一つある。

もう手元にはない(あったとしても絶対に読み返さない)できあがりの記憶からたどるに、「好きな食べ物の好きな食べ方」みたいなお題で、600字程度という指定だったように思う。
当時、選んだ題材は梅干し。小さい頃から大好きで、まず梅干しの皮だけめくって食べ、それから実を少しずつ指にとって食べ、そのあと種をあめだまのようにしゃぶって、最後には割って種の中の実まで食べていた。
そのただでさえ汚らしい食べ方を、ねちねちと描写した。と思う。

今ならそもそも違う食べ物を選ぶ。
お茶漬けとか良さそう。

夜、あとは寝るだけ、もうベッドに潜り込む、そこで急激に空腹を感じるときのひもじさは凄まじい。
眠気もあるのだからと一度体を横たえてももはや痛烈な寂しさにも似た空腹がいっそう主張してくるみたいで、胃がよだれを垂らしているようだし、涙だとさえ感じる。
そういうときに限って舌はラーメンとか欲している。
食べたあとに残る、やってしまったという気持ち、胃もたれみたいな重みがあるあれ、あれはごめんだ。
食べる、食べる、食べますよ。
でもつまんだくらいの冷やご飯に、かつおぶし、だしの素、うめぼしを一緒のお椀に入れて、沸きたてのお湯でお茶を出す、一気にそそぐ。多めに注いで、ひとくち、ふたくち、あったかさに息をついてから、スプーンで冷やごはんと梅干しをほぐす。
またすする。先程より塩味が増えていて、胃がきゅうっとなる。そこへかつおぶしとご飯をよく噛んで飲み込む。こめかみのあたりからなんとも言えない安堵感があふれる。
またすすっては噛み、すすっては噛む。
少なくなってきたら下の方にのこったかつおぶしをすくい上げて食べて、汁だけになったものをゆっくりと何度にも分けて少しずつすする。
洗い物をするときにやっぱりやってしまったという気持ちは顔を見せるが、水の音でかき消す。舌が欲していたものも思い出しさえしなければうまく流せたままでいられる。
ぽかぽかする足の指先をベッドに入れると、満足感が安眠を呼ぶ。

とかなんとかさ。
(一応書いておくけれど、これはうまくいったパターンであって、結局ラーメンに流れたり、一度お茶漬けを食べておいてやっぱり食べたくなって更にラーメンを食べたことも、当然、ある。更にいうならそのまま勢いづいちゃってアイスまで食べて目が冴えちゃって眠れなくって、翌日めちゃくちゃ眠気と戦う羽目になったこともある)

でも梅干しで書いた記憶が確かにあるし、梅干しでやってみるか…。

幼い頃わくわくして食べたものといえばアイスクリーム、チョコレート、そして私には梅干しだった。
どれもたくさん食べようとすると怒られるもので、前二つは在庫に限りがあったのに、梅干しときたら当時母が自ら漬けていたものだからシンク下の大きな壺いっぱいに詰められていた。
簡単に五粒くらい食べられたが、健康によくない二粒までにしなさいとはよくよく言い聞かされていたもので、どうにか少ない個数でも満足度を高められないかと幼い私はようく考えた。
まず種をねぶることを覚えた。よく吸うとなんともいえない酸っぱさがちゃんと出てくる。じき種を割って中の実も食べられることに気づいた。こちらはしっかり味があるわけではないけれど、食感が気に入った。
それでもなお満足には程遠い。
一気にかぶりつくのをやめて、小さく小さくかじりつくことにした。そうしてみると厚い皮だけずるりと大きく取れてしまうことが増えうまくいかないと歯噛みしていたが、翻って皮を別途食べればもっと長く楽しめると気づいた。皮をとってちまちまとかじり、実もつるりと取れてしまうことがあるので指ですくって小分けに口にし、最後は種をしゃぶり、割れたらその中の実の食感を楽しんで終える。
こうして小学校一年生ぐらいのころには妖怪シンク下梅干し食べが誕生した。
母はよく見逃してくれていたなと思う。おかげで堪能でき、今は無事汚い食べ方から卒業している。

どうでしょうか。
やっぱ汚いなーって感じですけど、3年後か10年後か25年後ぐらいのハッカ、もうこのブログ記事を書いたことまでひっくるめてすべて忘れ去れましたでしょうか。

静岡県立美術館にて

ちょっと静岡に出ることになったので、一泊することにした。

翌日の三時ごろに帰る切符だけとって他に何も決められたことはなく、気づいたらホテルのベッドでぼんやり動画を見ていた。
これは……行くあてもなく迷うに迷うも焦るだけで何もせず駅の中をうろついて終わる。
自分の興味本位だけで動けるとなると何か人がいるときは提案を躊躇うところにも行けてしまうしそういうところになどと考えだすときりがない。

富士山、臨むか。

それと、素敵げなおしゃれカフェ(gemminy's)の朝食を見つけたのでその開店時間と地図だけチェックして寝た。

 

翌日、私の前にいたのはロダンだった。

ぼんやりしたまま適当にバスに乗り込んだら県立美術館行きなのだった。
秋の空は高くまだ夏の日差しがまだ残る暖かな良い天気だった。
富士山。
もったいないことをした気がすると調べなおしてみるも、移動時間が、なかなか。
企画展示は「絶景を描く -江戸時代の風景表現-」だった。ほかの人の目を通した富士山なら見られる。
そういうこともある。

企画展示は面白かった!
一番面白かったのは…メモしたはずなのになくしてしまった。誰の作かも題も忘れてしまったのだが、解説時点で「いろんな時節に描き残しているが明確な違いがない」みたいなことを言われていて(この「」は私の記憶だよりのものなので実際はぜんぜん違う意図のことが書いてあったかもしれない)、
そう言われるとおり違いが伝わらない絵だった。いや違う。ちゃんと違うんだよ。でも一緒なんだよな。
猫飼いの人の写真フォルダ見たみたいで面白かった。微妙に違う似た角度の同じ猫がずらっと並んでいる感じ。
撮っちゃうんだよな。消せないんだよな。違うんだよな。わかるわかる、という気持ちになった。私は猫飼いではないけれども…
印象的だったのは原在正作のもので、複数飾ってあったがいずれも目を引いた。横長のポストカードとかあったら欲しかった。これのために図録を買った。

で、ロダンである。
常設展示にロダンがあって、それらが集められた別館がある。
本館と別館を繋ぐ廊下にはロダン以外の彫刻作品が飾られていた。人がいなくて、ずらっと並んだ彫刻作品の間を行くのは多少こわかった。。なんだろう、圧迫感なんだろうか。
ジャコメッティだけすぐわかった。以前展示を見たからかもしれないし、どうやっても特徴的なんだろうなとも思う。

ともあれロダンである。
ロダンの作品は見たという記憶がない。見たことあるかもしれないが、見たな〜!という記憶がない。
圧倒だった。
人間の肉ってなんか、もしかして、めちゃくちゃうつくしいかもと思えた。
人の動きに伴う筋肉と脂肪がつくる皺がしなやかな線を形を作っている。すげ〜実在感と、人間、うつくしいかも、という迫力を携えていた。
あとなんか習作とかも飾ってあったけどほんとにデッサンぽいというか、人の脂肪だったところから急に石らしさを覗かせてきたり、そもそも人のラインじたいがゆるりとしていてデッサンだ!?となってびっくりした。うまくいえない。
ばしゃばしゃ撮った。館も凝っているのでなんかどう撮ってもさっくり絵になる。

朝食をとったおしゃれカフェで持ち帰りにしたサンドイッチを外のベンチで食べた。
隣接する芝生公園の歩道沿いにはいい感じのベンチがあって、彫刻作品もあちこちに飾られている。
サンドイッチはすごくおいしかった。途中から虫と鳥との争奪戦になった。勝った。

 

結局微妙に時間を持て余して駅周辺をあてどなくうろうろしたり、駿河屋に長居してみたり、それでも時間がつぶしきれずに駿府城公園に行ったら今度は危うくなって必死に駅まで戻ったりした。

良い一日だった。

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