【演劇】オレアナ
2015/12/12のツイッターより転載
「続きを読む」以降は初出、ネタバレあり。ただしかなり短文。
http://www.parco-play.com/web/play/oleanna/
体力いる舞台だったなー。
志田未来さんもよかったけれど、田中哲志さんが一言目から2幕のラストまで素晴らしかった。
1幕ははやくでていって自分の約束を遂行しようよ、そしたらこのお話終わっちゃうけどさあって思いながら眺めていた。はらはら。
ひたすらにディスコミュニケーションの話で、もうすげえよくできた脚本だった…。
どちらもたいへんに良い悪いでなく人らしく、ただ彼女に波紋の石を彼は落ち度をもって投げかけ彼女は落ち度によって彼に石を投げさせた。
彼らは常にコミュニケーションを取ろうとする。
お互いがお互いの分だけ投げて受けられなかった、ディスコミュニケーションそれそのものだけをすくいとって出したみたいな、はー面白かった。
お互い解って欲しくてその場にいて行動する。言葉をかける。
そうしてようやく、まるっと同じことと言える代替された状態が完成する。
そして解らない。きっと互いに思いは馳せられない。
性差のどうたらとか共感とかそういうことではこれはないよなー。
すげえ気持ちよい終わりというか、帰結だったと思う。
ストレスフルだったのは1幕。
あれが覆せない事実としてある限りああいうふうに終わって欲しい、という所に帰着してるなーと思うんだけど。
もやもやするとしたら「こうしたらよかったのに」とか「こいつだってこうじゃん」とかってこと? なのかな?
ネタバレありな感じなのは続きから 大変短いですが
「そう、そういうこと」とはつまり、教授の「何を言ってもこちらの心情:事情を酌もうとしない相手にどうにか解らせようと拳を振り上げる」=彼女の「何を言ってもこちらの心情:事情を酌もうとしない相手にどうにか解らせようとセクハラを訴え出る」どちらも暴力だ、ということだなあ、と。
お互いの微妙な立場(苦しい大学生活をどうにかやり遂げて就職に繋げなければならない:ようやく安定した職となる昇格を目前にしている)もまんま。家族を抱えているであろうことも同じだよなあ…。