なんかアレ食べたい

食欲って常に唐突だけど、「なんかアレ食べたい」はより唐突に感じる。
空腹より出現頻度が低いことと取り返しがつかなくなってから感じるせいだと思う。

しかもこの「なんかアレ食べたい」、食べ物買ってから感じる気がする。
もしくはそのときの無念さが印象深すぎる。

今日は久々にあったんだけど、「アレ」はクリームパンだった。

クリームパン、さほど好きでも嫌いでもない。
カスタードクリームじたいがそもそも私の中で「まあ、おいしいよね」くらいの立ち位置で、
普段、「お、食べたいかもな〜食べとくか…」みたいな気持ちがわかない。
なのでここのこのクリームパンがおいしくて…とかいうのもない。
食べるクリームパンといえばせいぜい120円くらいのどこのとも決まってないコンビニで買えるやつ。

だというのにクリームパンが無性に食べたくなることが年に三回ぐらいあるんだな!

あのざらざらした卵っぽさをちょっと感じるクリーム。へにゃっとしたパン。
…というのが、いったいどこのどのクリームパンかも覚えちゃいないのに。

こういうときに食べるクリームパンは、
常時好きな食べ物を食べるときのような「これこれこれこれ〜!」という脳天にびしびし届くようなおいしさ…とは違う。
口にした瞬間ちょっと気分がはねるような喜びと、なんだかほっとするのだ。

今日のその、「あ! クリームパン食べたい」というのはおにぎりを買った直後にきた。
当然のように満腹だった。今食べようとしたところで食べられはしない。
これまでの経験から言って、あのとき食べたかったんだよな…と手にとったときにはもう自分にとってぱっとしない味なので、
結局クリームパンそのものを好きにはならないんだよなあ。

あー、食べたいときに食べるクリームパンのあの体験、いいタイミングで来ないもんかなー。

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