ベリーベリーミニーを見たぞという話

 ベリーベリーミニー、それは公式のイベント発表を見たときに魅惑的だけど止しとこうと思ったイベント……
 何かって東京ディズニーランドの過去ショーの一部を盛り合わせたショーとパレードを行うという、どう考えてもこれまでのオタク過熱化間違いなし見たい気持ちと見ることは叶わないかもしれない狭間でギリギリ摩耗するイベントのことです。そうなんです。

 金で解決する方法はありました。
 バケーションパッケージというその手はあったのだけれど既にほかの推し事でそんなお金はどこをどう振ってもない。
 最初から届かないところに置いておけば心は穏やかであれるだろう、強つくばりも程々に自制を覚える良い機会であると見なせば良い。 

 と、いうのが一転実際に開始されたら即消し飛んで東京行きをねじこんでいた。

 むろん金は最低限しか払えなかったので確実に見れる保証はない。
初めてこれから見る予定のあるショーをSNSや動画サイトなどで最初から確認した。
一年限りというだけあってというのか、華美さはなく、何ならちょっとしたちゃっちさすら感じうる絵がそこにはあった。でも、だけど、地方住まいなうえにショーやパレードのためにディズニーランドへ訪れるという発想を持てなかった私が、存在を知って興味を持ちながら体験することのできなかったイベントを、現地たる東京ディズニーランドで!
少しでも触れられる機会が目の前にあるのだと思うとどうやっても無視などできなかった。

 本当に、すぐに出せる十万ぐらいは絶対に貯金と別に用意しておかなければならないとここ数年思っていますが思いを新たにした。
 今年の目標はいつでも手を付けることのできる十万円を担保することです。

 

 で、友人の助けを得てできる限りの範囲で手を伸ばして自由席でベリーベリーミニーを見ることが叶いました。
 ありとあらゆる関わることと人に本当に感謝しかない。

 目の前で行われるパフォーマンスは圧巻でした。
 動画サイトで見ていたときの「なんだここだけの切り取りかあ」「すぐ終わっちゃう、そりゃそっか」「さすがにちょっと寂しい絵では?」なんて感想は藻屑でした。
 私がどうしても体感したかったショー、Dポップ・マジック!とClub Disney スーパーダンシン・マニア。
 そこに、そこで、舞台も立ち位置も振り付けも違うけれど曲も衣装も表現したい世界(これは再現なのでその中での話ですが)も同じものが。気づいたら泣いてました。お恥ずかしい。
 何度もCDで聞いて素敵だなあ、見れたら良かったなあ、と小さく小さく育ってきていたものがひょろっこいながらもこんなに茎を伸ばしていたのかと驚きました。
 ひょろっこいから気に留めたこともなかったのに固執にも近しいものとなりはてていた。そのままそっと枯れるまで待つのも素敵なことだったでしょうが、思いもかけず、「大丈夫、あなたは見ることができたよ。素敵だったね」って自分の中で頷けるようになった。
 だからこれからも再演を! などとはちっとも考えませんが(思いもかけず新しいものと出会えることの喜びに胸を躍らせていたいものです)、たまたまこのように無意識ながらも胸に巣くっていたときに、こうしてお出しされたものと巡り会えた喜びは確かだと感じました。嬉しかった。ありがとう。私をそこへ連れ出してくれたすべて、迎え入れてくれたすべて。 

 新しい出会いに踊る胸の話で終えましょう。
 このとき初めてジャンボリミッキーをしました。
 こちら子ども向けの体を動かすミニショーなのですけど、同系列のナミナミナもキャラクタ好きが加熱する恐いイベントなのでは? というイメージ先行でよく判らないまま通り過ぎていた私だったもので、ジャンボリミッキーもまたそういう仕掛けができたのだなあとしか見ていなかったのですが、友人らの楽しそうな様子に予習をして参加してみましたところ、
 すっ………………ごく楽しかった!
 なるほど! 楽しい! またやりたい! 今やりたい! のびのびやりたい! みんなでやりたい!
 これからはこの形態のイベントも楽しめるようになりました。やるぞ~。
 じゃんぼーりじゃんぼーりじゃんぼーりみっき!

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