あとなんじ
王子様に焦がれたにしろ
欲しいと請うほどの執着も 温度もなく
カラメルは出来上がらず
コールタールにもならなくて
消えた ブクブク
慣れた水温は体温を奪い続けて生ぬるく
いつまでもここ
塩漬けの肉がいつか破裂する 今
赤が認識できません たゆたっているのは
私なのか 破片なのか
黒もない 溶けるはずないのに
解かれたみたいに
水面から顔だけあれば何もなくとも 何事もなく
おぼれた皆さんの姿は見えない
あふれだした風呂釜から水道管を這って
気化をしたなら雨降りお天気
光がまぶしい きらめく水面の下に
泡の一つぐらい消えなくてもいいのに
破裂
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2016/04/12 修正
(2013/06/14 (Fri))