いっぱいあふれた
ひかひか光った 小さな失望
あふれだしたガラス片を避けて
歩む足取り危うい調子
心にもないこと
頭の隅のほう かすを集めて固めたら
言えないかと
きみのかたちを覚えている
この記憶で
愛なんてものを
きみは
ふちに手をかけて
なんでもないみたいな
顔をしてる
眺めている
胸が 痛まないのも
僕はしかたがない
息をしてない
心臓の底で 息をする夢なんか見ちゃう
こころに、ここは、ひろすぎる
まわりのからっぽは
なんてことない
そもそも僕はかすしか持たない
君の手はしゃべりかける
心臓をたたく 飽きもせずに
きみのかたちを知っていたい
言葉は返せない
うつくしい背中
叫びだしたいようなことが
僕にあるのなら
僕が一番聞いてみたい
からだじゅうのざらつきを
あつめて 飴いろとかしきって
きみの口に含ませたい
僕は
愛なんてものを
(2010/05/15 (Sat))