絶え絶えに

夜は
息が途絶える
けだものたちが死に絶える
草原

心臓のとなりを駆けていくマチ針や
見たこともない方向へ曲がる芯や
そういったものたちでできている

少しずつ消え去っていく色たちを横目に
くらがりさえ遠い

それでも同一にはなれずに

靴を忘れる
いくども いくども
歩き出すのにためらって
朝日が昇る

 

(2009/06/07 (Sun))

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